課題分析標準項目のうち「アセスメント」に関する項目

課題分析標準項目は、以下の通り「基本情報に関する項目」と「課題分析(アセスメント)に関する項目」で構成されています。主に居宅介護支援等(居宅ケアマネ)向けを想定した項目となっていますが、介護でのアセスメントとして定型の項目が示されたのはこの課題分析標準項目くらいしかないため、介護施設などでもこれらの項目を編集したりしてアセスメントシートとして利用していることも多いです。つまり、ご利用者のことを知り、どこに生活上の課題があるかということを導き出すには、これらの項目に沿ってご利用者のことを把握し、特徴などを整理していくことが必要だということです。

課題分析標準項目とは

課題分析の方式については、「指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準について」(以下、「基準解釈通知」)第二の3(運営に関する基準)の(7)の⑥において、別途通知するところによるものとしているところであるが、当該「基準解釈通知」の趣旨に基づき、個別の課題分析手法について「本標準課題分析項目」を具備することをもって、それに代えることとするものである。

基本情報に関する項目

基本情報(受付、利用者等基本情報)、生活状況、利用者の被保険者情報、現在利用しているサービスの状況、等

課題分析(アセスメント)に関する項目

健康状態、ADL、IADL、認知、等


健康状態について記載する内容

利用者の健康状態(既往歴、主傷病、症状、痛み等)

じょく瘡・皮膚の問題について記載する内容

じょく瘡の程度、皮膚の清潔状況等

ADLについて記載する内容

ADL(寝返り、起きあがり、移乗、歩行、着衣、入浴、排泄等)

口腔衛生について記載する内容

歯・口腔内の状態や口腔衛生

IADLについて記載する内容

IADL(調理、掃除、買物、金銭管理、服薬状況等)

食事摂取について記載する内容

食事摂取(栄養、食事回数、水分量等)

認知について記載する内容

日常の意思決定を行うための認知能力の程度

問題行動について記載する内容

問題行動(暴言暴行、徘徊、介護の抵抗、収集癖、火の後始末、不潔行為、異食行動等)

コミュニケーション能力

医師の伝達、視力、聴力などのコミュニケーション能力

介護力について記載する内容

利用者の介護力(介護者の有無、介護者の介護意思、介護負担、主な介護者に関する情報等)

社会との関わりについて記載する内容

社会との関わり(社会的活動への参加意欲、社会との関わりの変化、喪失感や孤独感等)

居住環境について記載する内容

住宅改修の必要性、危険箇所等の現在の居住環境

排尿・排便について記載する内容

失禁の状況、排尿排泄後の後始末、コントロール方法、頻度など

特別な状況について記載する内容

特別な状況(虐待、ターミナルケア等)

課題分析について詳しい内容は以下のページでも解説されています。