要介護認定の更新申請・区分変更申請とは?手順・期限・注意点をわかりやすく解説

要介護認定の更新申請・区分変更申請とは?手順・期限・注意点をわかりやすく解説

介護保険の要介護認定には有効期間があり、期間が終わる前に「更新申請」を行わなければサービスを継続して利用できなくなります。また、認定有効期間中であっても状態が大きく変化した場合は「区分変更申請」によって要介護度の見直しを求めることができます。

この記事では、更新申請と区分変更申請それぞれの手順・期限・注意点と、申請中のサービス継続方法について介護職員・ケアマネジャー向けに実務目線で解説します。

要介護認定の有効期間

要介護認定には認定有効期間が設けられており、期間が終了すると認定の効力が失われます。有効期間は申請の種類・認定結果・保険者の判断によって異なります。

申請の種類有効期間
新規申請原則6か月(3〜12か月の範囲で設定される)
更新申請原則12か月(3〜48か月の範囲で設定される)
区分変更申請後原則6か月(3〜12か月の範囲で設定される)

令和3年度の制度改正により、状態が安定していると判断された場合の更新認定の有効期間の上限が最長48か月(4年)に延長されています。有効期間の終了日は介護保険証に記載されているため、担当利用者全員の有効期限をリスト管理しておくことがケアマネジャー・介護事務担当者の重要な業務です。

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更新申請とは

更新申請とは、現在の要介護認定の有効期間が終了する前に、引き続き介護保険サービスを利用するために行う申請です。更新申請を行わずに有効期間が終了すると、介護保険サービスの利用ができなくなります。

更新申請の受付開始時期

更新申請は、有効期間満了日の60日前から受け付けられます。早めに申請することで、有効期間の満了前に新しい認定結果を受け取れる可能性が高まります。申請から結果通知までに原則30日かかることを考えると、有効期間満了の2か月前を目安に申請することが実務上の基本です。

更新申請の手順

ステップ内容
① 申請書類の準備介護保険被保険者証・申請書(市区町村の窓口またはウェブサイトから入手)を準備する
② 申請の提出市区町村の窓口へ直接提出、または居宅介護支援事業所・地域包括支援センターが代行申請する
③ 認定調査認定調査員が自宅・施設を訪問して調査を行う
④ 主治医意見書の作成市区町村が主治医に意見書の作成を依頼する
⑤ 介護認定審査会による審査一次判定・特記事項・主治医意見書をもとに要介護度が審査される
⑥ 認定結果の通知新しい介護保険被保険者証・認定通知書が送付される

更新申請が間に合わなかった場合

有効期間が満了してしまった場合は、改めて新規申請と同じ手続きを行います。有効期間が切れている間はサービスを全額自己負担で利用することになるため、更新漏れは事業所・利用者双方に大きな影響を与えます。認定有効期限の管理は非常に重要です。

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区分変更申請とは

区分変更申請とは、認定有効期間中であっても、心身の状態が大きく変化した場合に要介護度の見直しを求める申請です。状態の改善・悪化のいずれの方向でも申請できます。

区分変更申請が必要なタイミング

以下のような状況が生じた場合は、区分変更申請を検討します。

状況考えられる変更方向
入院・手術後に身体機能が大きく低下した要介護度が上がる可能性(上位変更)
骨折・脳卒中などで状態が急激に悪化した要介護度が上がる可能性(上位変更)
認知症の症状が急速に進行した要介護度が上がる可能性(上位変更)
リハビリの効果が出て身体機能が大きく改善した要介護度が下がる可能性(下位変更)
現在の要介護度ではケアプランの限度額が不足する要介護度が上がる可能性(上位変更)

区分変更申請は、利用者・家族・ケアマネジャーのいずれからも申請できます。ケアマネジャーは、利用者の状態変化に気づいたときに区分変更申請の必要性を検討し、利用者・家族に提案することが求められます。

区分変更申請の手順

区分変更申請の手順は更新申請とほぼ同様です。申請書類を市区町村に提出し、認定調査・主治医意見書・介護認定審査会の審査を経て新しい要介護度が決定されます。区分変更申請後の認定有効期間は原則6か月(3〜12か月)で設定されます。

区分変更申請の注意点

区分変更申請では、必ずしも申請した方向に結果が変わるとは限りません。申請の結果、現在の要介護度より低い認定が下りることもあります。申請前に、現在の状態・主治医の見解・認定調査での伝え方を十分に検討しておくことが重要です。

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申請中のサービス継続方法(暫定ケアプラン)

更新申請・区分変更申請の結果が出るまでの間も、介護保険サービスを継続して利用する必要があります。このような場合に作成するのが「暫定ケアプラン」です。

暫定ケアプランとは、認定結果が出る前に、予想される要介護度をもとに作成するケアプランです。認定結果が出たら、実際の要介護度に合わせてケアプランを修正します。

暫定ケアプランを使用する際は、認定結果によってサービス利用量が変わる可能性・要介護度が現状より低くなった場合に一部サービスが適用外になるリスクについて、利用者・家族に事前に説明し同意を得ておくことが必要です。

更新申請中のサービス継続

更新申請を有効期間内に行っていれば、有効期間が終了した後も認定結果が出るまでの間はサービスを継続して利用できます。ただし、申請を行わずに有効期間が終了した場合はこの継続利用の保護が受けられません。

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申請の代行と家族・施設の役割

更新申請・区分変更申請は、利用者本人のほか、家族・成年後見人・ケアマネジャー・地域包括支援センター・介護保険施設などが代行して行うことができます。

施設入居中の利用者については、施設のケアマネジャーや相談員が更新申請の時期を管理し、家族への連絡・申請の代行を担うことが一般的です。申請の漏れや遅れが生じないよう、施設全体で認定有効期限の一元管理を行う体制を整えておくことが重要です。

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まとめ

更新申請は認定有効期間満了の60日前から受け付けられ、実務上は2か月前を目安に手続きを開始します。区分変更申請は有効期間中であっても状態が大きく変化した際に行うことができ、上位・下位どちらの変更でも申請可能です。

申請中のサービス継続には暫定ケアプランを活用し、認定結果によるリスクを利用者・家族に事前に説明しておくことが重要です。介護職員・ケアマネジャーは担当利用者全員の認定有効期限をしっかり管理し、更新漏れゼロの体制を維持してください。

2024年・2025年・2026年
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