高齢者とは何歳から?日本や世界での高齢者の定義

「高齢者とは何歳から?」という問いには、法律・国際機関・健康状態・社会的役割など複数の観点から異なる答えがあります。介護の現場では、年齢の定義を知ったうえで、一人ひとりの個別性を尊重することが大切です。この記事では各観点での高齢者の定義を整理します。高齢者の心身の特徴は高齢者の特徴 - 介護初心者に知っておくべきポイント、関わり方の基本は高齢者とのコミュニケーションの基本とテクニックもあわせてご覧ください。
高齢者とは何歳からかという問いには、さまざまな観点からの定義が存在します。日本の法律やWHOなど、いくつかの観点から高齢者の定義について解説します。
高齢者についての一般的な定義
一般的には、65歳以上の人々を高齢者とみなすことが多いです。これは、多くの国で定年が60歳から65歳であり、その年齢以降は社会的に高齢者とされているためです。
法律による高齢者の定義
国や地域によっては、法律で高齢者の年齢が定められています。例えば、日本では高齢者福祉法で65歳以上を高齢者と定義しています。他の国でも、高齢者に関する法律や政策によって年齢が設定されている場合があります。
国際機関による高齢者の定義
国際機関では、高齢者の定義が異なる場合があります。例えば、世界保健機関(WHO)は、60歳以上を高齢者と定義しています。また、国際労働機関(ILO)は、一般的に65歳以上を高齢者とみなしています。
健康状態による高齢者の定義
高齢者の定義は、年齢だけでなく、健康状態によっても異なる場合があります。加齢に伴って生じる身体的・認知的な変化や疾患の有無を考慮し、個々の健康状態に応じて高齢者と定義することもあります。
社会的役割による定義
高齢者の定義は、社会的な役割によっても異なる場合があります。例えば、働き盛りを過ぎ、社会的な責任や役割が減少した人々を高齢者とすることもあります。この場合、年齢だけでなく、社会的地位や経済的な状況を考慮して高齢者とみなすことがあります。
高齢者の定義を知りつつも、その人らしさの尊重を
総じて、「高齢者」という定義は、年齢、法律、国際機関、健康状態、社会的役割など、さまざまな観点から設定されています。したがって、高齢者との関わり方やサービスを提供する際には、これらの異なる定義を理解し、適切な対応が求められます。
特に介護の現場では、高齢者一人ひとりの個別性を尊重する観点から、年齢だけでなく、健康状態や認知機能、生活スタイル、社会的な役割や経済的な状況など、多面的な視点で高齢者を理解し、それぞれのニーズに合ったケアを提供することが重要です。
また、高齢者自身の自己認識や価値観も大切にする必要があります。同じ年齢でも、自身を「高齢者」と認識していない人や、活動的で社会参加を続けている人もいます。そのような生活意欲や自己認識を尊重し、それを支援する介護が求められます。
これらの観点を踏まえ、高齢者という概念に対する理解を深め、より適切な介護を提供することが、介護職にとっての重要な任務となります。
前期高齢者と後期高齢者の違い
日本の「高齢者の医療の確保に関する法律」では、65歳以上を高齢者としたうえで、さらに前期高齢者(65〜74歳)と後期高齢者(75歳以上)に分けています。特に75歳になると、医療保険が「後期高齢者医療制度」に変わるという大きな節目があります。
| 区分 | 年齢 | ポイント |
|---|---|---|
| 前期高齢者 | 65〜74歳 | 就労や社会活動を続ける人も多い |
| 後期高齢者 | 75歳以上 | 医療・介護の必要性が高まり、後期高齢者医療制度の対象に |
制度によって「高齢者」の年齢は異なる
「高齢者」という言葉は、制度や法律によって指す年齢が違います。介護の現場でも、どの制度の話かによって対象年齢が変わる点に注意が必要です。
| 制度・法律 | 高齢者とされる年齢 |
|---|---|
| 介護保険(第1号被保険者) | 65歳以上 |
| 後期高齢者医療制度 | 75歳以上 |
| 道路交通法(高齢者講習など) | 70歳以上 |
| 高年齢者雇用安定法 | 55歳以上 |
介護保険の対象年齢(第1号・第2号)について詳しくは第1号被保険者と第2号被保険者とは?をご覧ください。
「高齢者=65歳以上」を見直す動きも
この定義が作られた昭和57年当時、65歳以上の割合は10%未満でしたが、近年は30%近くまで上昇し、平均寿命も延びています。こうした背景から、2017年には日本老年学会・日本老年医学会が、高齢者を75歳以上とし、65〜74歳を「准高齢者」、75〜89歳を「高齢者」、90歳以上を「超高齢者」とする提言を行いました。年齢の線引きは、時代とともに見直される可能性があります。
高齢者の定義に関するよくある質問
65歳以上(第1号被保険者)は原因を問わず、40〜64歳(第2号被保険者)は特定疾病が原因の場合に利用できます。
医療保険制度です。75歳になると後期高齢者医療制度の対象となり、保険料や窓口負担の仕組みが変わります。
平均寿命が延び、元気に活動する高齢者が増えたためです。一律に65歳で区切るのではなく、心身の状態や役割を含めて多面的に捉える考え方が広がっています。
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